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固定資産税非課税化などが課題
社会医療法人協議会 社会医療法人の認定数のばす努力を
2008.7.23
社会医療法人協議会(旧特定・特別医療法人の会)は、加盟172法人のうち、認定要件をクリアできないとして社会医療法人への申請を断念する法人があることに対応するため、固定資産税の非課税化、寄付行為の容認など、認定要件の緩和を要望していく方針を固めた。一方、社会医療法人の認定に向けた都道府県の動向では、大阪府の初年度認定が数法人に上るほか、福岡県、滋賀県など申請書類ベースでの事前審査が始まっている。
● 大阪府、初年度認定は数法人に及ぶ可能性も
社会医療法人認定申請への動きでは、都道府県の中で大阪府が活発だ。初年度で6〜7法人の認定が見込まれ、すでに、4法人は申請書類ベースでの相談・協議に入っている。
ただ、大阪府の次期医療審議会の開催は11月に予定されており、早くても年内に認定書が出されるかという段階だ。
本紙の取材調査によると、初年度の社会医療法人の認定申請を目指しているのは、大阪府で特別・特定医療法人生長会(府中病院、ベルランド総合病院)、協和会(加納総合病院)、愛仁会(高槻病院、千船病院)などが有力視されている。他県では、長野県で特定・特別医療法人慈泉会(相澤病院)、石川県では同財団董仙会(恵寿総合病院)、岐阜県の厚生会(木沢記念病院)、沖縄県の仁愛会(浦添総合病院)などが、認定申請を積極的に進めるとみられる。
ただ、愛知県の大雄会(総合大雄会病院)は、社会医療法人への認定申請には動くが、その時期についてはまだ未定としている。また、石川県の董仙会は、提出中の書類の追加分をそろえた上で、県との具体的な事前協議を進める予定だ。
● 要件緩和で社会医療法人への間口広く
一方、これらの法人が加盟する社会医療法人協議会(旧特定・特別医療法人の会、172法人)の加納総合病院長・理事長の加納繁照氏(幹事:事務局)は、北海道で第1号が認定されたことについて、「北海道の認定は予想以上の早さで進んだ」とみている。
その動きを踏まえながら、社会医療法人協議会加盟の172法人が、現行の認定申請基準での認定取得が難しいとの認識も示した。そのため、社会医療法人の認定要件の緩和などを求めていきたい考えだ。
これまでの社会医療法人制度では、最大の難関が医療保健事業への非課税で、昨年10月時点では、絶望視されていた。それが、社会医療法人協議会などの最終要望活動を通じて、一転、昨年12月13日の自民党税調大綱に非課税が明記され、社会医療法人制度が大きく動き出した。
民間病院が、済生会、厚生連、日赤などの公的病院と同じ医療保健事業への非課税で、肩を並べた瞬間だった。
社会医療法人協議会は、法人税22%の税率適用、医療保健事業の非課税を最低要件とし、今後、要望活動を強め、社会医療法人の数を一定程度確保していきたい意向だ。
特に、固定資産税の非課税化が必須としているほか、寄付行為の許可、社会保健診療・健康増進事業・助産にかかわる収入が全収入の80%超えの見直しを求めていく。そして、社会医療法人認定取り消し後の税制処置について、当該法人がソフトランディングできるよう厚労省との協議を進めていきたいとした。
加納氏は、公的病院で認められている固定資産税の非課税化は必須という。
民間病院が、新たな病院建築を行った場合、その建築費とほぼ同等の固定資産評価になるため、同氏は、「固定資産税が重くのしかかっている」と指摘。この見直しが急務としている。
さらに、社会医療法人認定へのハードルが高く、加盟法人で申請できない法人が出てくる可能性が高い一方で、認定取り消しの法人も出てくる可能性も否めない。このため同協議会では、今夏、総会を開き、社会医療法人認定申請に向けた現況調査や、協議会の運営方針などを協議する計画だ。
一方、社会医療法人の認定要件では、救急医療等確保事業の夜間救急車等搬送が年間750件を超えることが求められる。
● 次期診療報酬改定で2次救急病院の評価が必要
例えば、加納総合病院や、生長会、愛仁会、相澤病院などでは、余裕を持ってクリアできる要件だ。しかしその一方で、加納氏は先の診療報酬改定で2次救急医療機関への報酬アップが見送られたことを、「極めて残念だ」と指摘している。実際に、同院の夜間救急医療に関する人件費が、昨年6月〜今年3月で約1億6000万円に上るという。救急医療を担っていく社会医療法人として2次救急医療機関への増点は急務とし、次期診療報酬改定に期待したいと述べている。
さらに、社会医療法人では、制度設計の段階で経営破たんした自治体病院の受け皿となることが1つの機能として位置付けられていた。それが、社会医療法人の機能としてトーンダウンされている。今後、自治体病院改革の流れと相まって、どう進んでいくのか注目されるところだ。
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